相手が初手にエース*1を選出するのはどのような場合でしょうか。①明確な受けが不在な時、②主力技が広く等倍以上で通される時、③素早さ全抜きされる時、④戦略上有効な時、⑤出せるカードが他に無い時…等々の判断された場合ではないでしょうか。最後のケース以外はエースを初手で出されたときは危険な信号かと思いました。どの程度数字に表れるのか調べてみました。
参考にさせていただいたのは、主にドラゴンサマーさん主催のプチドラサマ杯やクラヴハンマーさん主催の蟹杯のログを公開してもらっている大会です。
<データ収集にあたり>
・特に許可をいただいているわけではありません
・2020年以降のデータを抽出しました
・対象の試合範囲は私が追えたものに限ります
・1782ケース(891試合)からのデータです
・上記母数からエースがパーティ不在ケース(バランスパーティ)は抜いています
・更にエースバランス融合パーティ*2のケースも母数から抜いています
初手エースの確率
まずは、初手がエースである確率を確認しました。
のべ合計 | 初手エース数 | 確率 | |
---|---|---|---|
エースパーティケース | 1584 | 480 | 30.3% |
(内訳) | |||
55エース | 1478 | 436 | 29.5% |
54エース | 18 | 4 | 22.2% |
53エース | 88 | 40 | 45.5% |
結果を見ると30%。55Wパーティが多くを占めることを考えると、55Wパーティから無作為に1体選択してエースである確率は33.3%。この値と比べると、多少は初手はエースを控えて使用している傾向が見られるといっていいのでしょうか。53エースの値が高いことが気になるところです。53エースパーティは初手エースに据えて場を荒らしていきたい想いが籠ってるとか?
初手エースの勝率
本題の初手エースは勝ちにつながっているのか確認しました。
初手エース数 | 勝ち | 勝率 | |
---|---|---|---|
エースパーティケース | 480 | 247 | 51.6% |
(内訳) | |||
55エース | 436 | 226 | 52.0% |
54エース | 4 | 2 | 50.0% |
53エース | 40 | 19 | 47.5% |
※引き分けを除いた値で勝率は計算
どのエースケースも大きな差は無く、誤差の範疇で50%前後となりました。初手エースが大きく勝ちにつながっていないことがわかります。もしかしたら微有利ぐらい…かもしれません。
初手カビゴンエースの勝率
本題から少し外れますがカビゴンエースは特殊かと思い別途確認してみることにしました。というのも、各パーティでほぼ確実に対策されている対象であり、エースとして存在した場合は受けがいる可能性は高確率と想像できるためです。そのため、カビゴンエースに限っては初手選出時は勝率が悪いかと思いました。
エース参加回数 | 325 |
---|---|
エース使用時勝率 | 53.4% |
初手エース回数 | 97 |
初手エース時勝率 | 56.3% |
カビゴンエースの勝率の高さはもとより、結果的は予想と異なり初手カビゴンエース時は後発カビゴンエース時に比べて多少勝率高くなりました。使い手側としては、受けの対象が想像できるからなどが勝率高につながるのでしょうか。
まとめ
今回覚えておきたいのは以下の点です。
- 初手エースが選出される確率は30%程度
- 初手エースが選出されたときの勝率は52%程度
- 初手カビゴンエースが選出されたときの勝率は56%程度
初手エースは決して危険信号ではなく、選出されても慌てず行動できれば十分勝てるデータであったと感じます。とまとめてみたものの、集計を行うとまだ母数の不足感が否めません。参考程度、オカルト的な趣味データにしたいと思います。