エアームドとパルシェンの完全タイマンについて話題が上がったので備忘に残しておきます。
50 |
|
エアームド |
♂
|
ドリルくちばし | どくどく | 何か | 眠る | 薄荷の実 |
50 |
|
パルシェン |
♂
|
冷凍ビーム | 何か | 何か | 何か | 黄金の実 |
ダメージの確認
双方のダメージについて確認します。
エアームドのドリルくちばし
最小ダメ | 最大ダメ | 最小ダメ率[%] | 最大ダメ[%] |
---|---|---|---|
26 | 31 | 17 | 20 |
パルシェンの冷凍ビーム
最小ダメ | 最大ダメ | 最小ダメ率[%] | 最大ダメ[%] |
---|---|---|---|
61 | 72 | 36 | 42 |
確定3発です。エアームド側は覚えておかなければいけません。
毒々で倒し切る
毒々を撒いてから毒のみ用いて何ターンで倒せるか。古来からありますが、おさらいです。
ターン数 | 毒ダメ率[%] | 累計ダメ率[%] |
---|---|---|
1 | 6.25% | 6.25% |
2 | 12.5% | 18.75% |
3 | 18.8% | 37.50% |
4 | 25.0% | 62.50% |
5 | 31.3% | 93.75% |
6 | 37.5% | 131.25% |
ダメージ率は切り捨て処理が行われるため正確には違いますが、毒の喰らい始めから6ターン目が決着です。黄金の実を使用しても30%回復できないと7ターン目はありません*1。毒ダメージの計上は全体ターン終了後ではなく自分のターン終了後であるため、後攻の場合は2ターン目から計上スタートすることは要注意です。
エアームドが勝てる筋
エアームドとパルシェンのタイマンはパルシェンが大幅有利です。ですが、エアームド側にも勝ち筋があるためそのご紹介です。ダメージはだいたい中間値で当たった場合を想定します。また、ここからはエアームドとパルシェンは同速であることを念頭に置いてみてください。
こんな筋1
ターン数 | 行動 | エアームドHP率 | パルシェンHP率 |
---|---|---|---|
1 | エアームド どくどく | 100% | 100% |
パルシェン 冷凍B | 100%→61% | - | |
(毒ダメ 1回目) | - | 100%→94% | |
2 | エアームド ドリル嘴 | - | 94%→75% |
パルシェン 冷凍B | 61%→22% | - | |
(毒ダメ 2回目) | - | 75%→63% | |
3 | エアームド 眠る | 22%→100% | - |
(薄荷の実消費) | - | - | |
パルシェン 冷凍B | 100%→61% | - | |
(毒ダメ 3回目) | - | 63%→44% | |
(黄金の実消費) | - | 44%→63% | |
4 | エアームド ドリル嘴 | - | 63%→44% |
パルシェン 冷凍B | 61%→22% | - | |
(毒ダメ 4回目) | - | 44%→19% | |
5 | エアームド 眠る | 22%→100% | - |
パルシェン 冷凍B | 100%→61% | - | |
(毒ダメ 5回目) | - | 19%→0% |
ここでのポイントは3ターン目と5ターン目です。2度同速勝負に勝つ(=行動順を読み勝つ)必要があります。共に先に眠ることができれば勝利です。またドリル嘴を2発入れることで1ターン少なく終わることもわかりました。かつ1ターン目に先に毒を仕込むことが出来たため5ターン目決着となっています。ただし1ターン目後攻でもこの場合は6ターン目に勝ちを拾えます。ドリル2発により1ターン稼いだためです。
こんな筋2
上記を踏まえると他にもありそうです。
ターン数 | 行動 | エアームドHP率 | パルシェンHP率 |
---|---|---|---|
1 | エアームド どくどく | 100% | 100% |
パルシェン 冷凍B | 100%→61% | - | |
(毒ダメ 1回目) | - | 100%→94% | |
2 | パルシェン 冷凍B | 61%→22% | - |
(毒ダメ 2回目) | - | 94%→82% | |
エアームド 眠る | 22%→100% | - | |
(薄荷の実消費) | - | - | |
3 | エアームド ドリル嘴 | - | 82%→63% |
パルシェン 冷凍B | 100%→61% | - | |
(毒ダメ 3回目) | - | 63%→44% | |
(黄金の実消費) | - | 44%→63% | |
4 | パルシェン 冷凍B | 61%→22% | - |
(毒ダメ 4回目) | - | 63%→38% | |
エアームド 眠る | 22%→100% | - | |
5 | エアームド ぐぅぐぅ | - | - |
パルシェン 冷凍B | 100%→61% | - | |
(毒ダメ 5回目) | - | 38%→8% | |
6 | エアームド ぐぅぐぅ | - | - |
パルシェン 冷凍B | 61%→22% | - | |
(毒ダメ 6回目) | - | 8%→0% |
1ターン目で先行で毒が入ったケース限定になりますが、2ターン目と4ターン目で後攻眠るを成功することができたケースです。ドリル嘴を1発しか入れられませんでしたが、1ターン目先行で毒を入れられたため6ターン目決着です。しかし、先と同様2回行動順を読み勝つ必要があります。
上記2つの筋からエアームドは途中2回行動順を読み勝つことが求められるのではないかと思います。特に1ターン目が後攻になった場合は1回目の眠るの前にドリル嘴を1発入れる必要(=3ターン目に先行を取る)があります。2回の行動順読み勝ちと急所や凍結の可能性から実質勝率20%弱程度になるのではないかと予想します。
エアームドから学ぶ毒物学
エアームド対パルシェンにより少し理解したのは毒殺する側とされる側の素早さ優劣と毒殺する側への撃墜に必要な攻撃数(被撃墜攻撃数と呼ぶ)で毒殺可否が変わるということです。ここで毒殺される側は回復技を持ち合わせていなくて毒使用側は眠る薄荷の実を持っているとすると下記のようにまとめられます(多分)。
CASE | 素早さ | 被撃墜攻撃数 | 毒殺 |
---|---|---|---|
1 | 高い | 4以上 | 可能 |
2 | 低い | 4以上 | 可能 |
3 | 高い | 3 | 可能 |
4 | 低い | 3 | 際どい |
5 | 高い | 2 | 不可 |
CASE4についてですが、毒使用側によるダメージ率(α)と黄金の実等による回復量(β)とすると、αーβー8>0が成り立つとだいたい毒殺ができるはずです。パルシェンの場合はα≒β≒19ぐらいになります。つまり黄金の実を持った高い防御力持ちだとCASE4が不可となると覚えておくと良いかもしれません。
なおCASE1,2では、相手が食べ残しや自己再生を持っていたとしても毒使用側が丁寧に眠るを使っていければ自然に勝てますね。当然急所や追加効果を避け続ける必要がありますが…。
まとめ
今回はエアームドとパルシェンのタイマン検討とそこから派生して毒々による撃墜可否について検討してみました。覚えておきたいのは下記の点です。
- 毒々だけで倒し切るには6ターンかかる
- ドリル嘴を2発入れると黄金の実の回復を考慮しても5ターンに減る
- エアームドは眠るタイミングが2回噛み合えば勝てる
- 初手は先手を必ずしも取れなくても良い
- 被撃墜攻撃数が3かつ素早さが優っていれば毒々戦術で撃墜はできる
- 被撃墜攻撃数が3かつ素早さが負けていると毒々戦術での撃墜は際どい
以上です。エアームド以外でこんなことをやるポケモンは少なそうですが何か思い出した時に見返すことができればと思います。とりあえずツボツボとかブラッキーとか…?エアームド先輩から毒物学をしっかり学んで頂きたいです。