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ポケモン金銀、ニンテンドーカップ2000、ジムリーダーの城の考察です。明日は忍ばない。

スイスドロー方式大会で知らなくてはいけない5つのこと

自己啓発本のタイトルを眺めるのが好きな今日この頃。好きなものはブログにもどんどん吸収していこうと思い、まずタイトルからそれっぽくしてみることにしました。

スイスドロー方式の大会というのに馴染みはあるものなのでしょうか。私はプチドラ杯に参加して初めて知った次第でした。

スイスドロー方式大会で知らなくてはいけないこと

まず知っておくべきことを列挙します。

  1. 勝利に勝るものなし
  2. 昨日の敵は今日の友
  3. 勝った相手は一層力を入れて応援
  4. 最後まで全身全霊
  5. 途中棄権が可能

 

スイスドロー方式とは

わかりやすくまとまったものを参照とします。

スイスドローとは (スイスドローとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

参照元にも記載ある通り、総当たりでもなくトーナメントでもない大会形式です。総当たりほど試合数を多くせずにある程度真に近い順位を定めることに優れているのが特徴と思います。1戦毎に運営側が抽選をして対戦カードが決める必要がありますが、概ねツールを使い抽選しているようです。私が参加させてもらっているプチドラサマ杯では、キツネの社さんのスイスドロートーナメント運営補助ツール「SwissTournamentDirector」が使われています。こちらは初心者でも使い勝手がよく非常に利便性が高いツールで助かります。以下、補助ツールと呼ばせていただきます。

silverfox151.blog28.fc2.com

 順位の決まり方

補助ツールでは、次の指標で順位が決まっていきます。

勝数

まず順位が決まる上で最も優先度が高いのは勝ち点です。補助ツールでは「勝ち+1、引き分け+0.5、負け+0」となっています。負けて優位に働く局面は考えづらく、"勝利に勝るものなし"となります。なお、勝利には不戦勝も含まれ同じように扱われています。(参加者数が奇数の場合はラウンドの中で1つは不戦勝が発生するカードが発生します。このカードは勝敗バランスを整える上で勝数が少ない人が優先的に組まれています。)

SOS(Sum of Opponents Scores)

次に比較される数値です。「これまで対戦した相手の勝数の合計値」がこれに該当します。どれだけ荒波に飲まれてきたかがわかります。総当たりと異なりラウンド数が限られているため、勝数で並ぶことが基本的に発生します。"昨日の敵は今日の友"であり、まずは勝った相手でも負けた相手でも戦った相手は全力で応援しましょう。それが自身の順位向上に繋がります。

SODOS(Sum Of Defeated Opponents Scores)

更にその次に比較される数値です。「これまでに対戦した相手の中で、勝利した相手の勝数の合計値」がこれに該当します。SOSと異なり、勝った相手を限定に見ることになります。より強者を倒した方が優れているということになります。強そうな人に当たったら一層力を入れて戦うと良いのですが、その方が同大会で調子が優れているは限りません。ということで、"勝った相手は一層力を入れて応援"スタイルでいくことを推奨します。


MD(Median)

最後に比較される値です。「これまでに対戦した相手の中で、勝利した相手の勝数を並べたとき最大勝数と最小勝数を1つずつ除算した上で合計した値」となります。万が一、運勝ち運負けをしているときにそれらの要素を除き比較することができるというイメージかと思います。勝った相手だけを並べて比較するため、不戦勝要素があるとその分は最小勝数0とは換算されないため覚えておかなければなりません。


MDまで同一値となった場合は同一順位というのが規則のようです。さて、ここまで見るとわかってきましたが自身の勝ちが大会全体に大きく圧し掛かっています。そのため、大会が終わる"最後まで全身全霊"で戦う紳士度合いが求めらることを忘れてはいけません。改めてになりますが、スイスドロー方式は試合数が少ない中で順位を決めることのできる便利な方式ですが総当たりではないため真の値にはならないことがあります。より真の値に近付けるためには参加者全員の紳士なプレイが求められると思います。とは言いながらも大会途中でやむを得ない状況はあります。「スイスドロー方式は途中棄権が可能」であることも覚えておきましょう。途中棄権をした人がいる場合は、比較する指標の計算方法が異なりますが勝数重視であることに変わりはありません。

 

プチドラサマ杯での傾向

優勝要因

2021年8月までプチドラサマ杯では合計32回スイスドロー方式を用いて開催されました。基本的に参加者が7~9人のとき5ラウンドで実施しています。このとき1位になった要素についてまとめました。結果、4割近くはSOS,SODOSによって1位が決まっているため「昨日の敵は今日の友」精神が重要になっていることがわかります。なお、MSで1位は決まったことはありませんでした。その他1回はMSまで同一であったため、直接対決での成績を比較して優勝を決めたということがありました。

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不戦勝の有無の優位性

不戦勝があると性質上どうしてもSOS,SODOSを算出する上で不利となります。1位2位の勝数が並びかつ1位もしくは2位どちらかに不戦勝があった回をまとめると下記の4つが挙げられましたが、このとき不戦勝があっても優勝できているケースが多いことがわかりました。数が少ないものの不戦勝の影響度はそこまで大きくならない可能性を示唆しています。

開催回 優勝要因 1位不戦勝 2位不戦勝
34 SOS 無し 有り
38 SODOS 有り 無し
62 SODOS 有り 無し
68 SODOS 有り 無し
前回大会を眺める

前回68回(リンク先)の結果を眺めます。まかさんが見事に優勝されました、おめでとうございます。勝因について分析してみると、5ラウンドが天下の分け目となりました。4連勝中のクラヴハンマーさんは勝てば優勝間違いなしでしたが、まかさんとの直接対決に敗れ勝数が並びます。不戦勝を含むまかさんは不利ではあったものの、私が偶然にも勝ったためまかさんのSOS,SODOSを上げて1位に押し上げています。私がやる気が無く適当に負けて終わらせようと思った時点でまかさんは勝てても2位だったわけですね。自身の勝利は自身のためにあらず。「最後まで全身全霊」という精神の重要性を窺うことができました。

(備忘)補助ツールで気付いたこと

「SwissTournamentDirector」を使う中で気付いたことがありました。具体的には引き分けが絡んだ際のMD値が異なるというバグになります。MSの計算には、SODOS算出後に2個の値を減算をしています。問題は2つあり、①各々の値を四捨五入してから減算している ②四捨五入の方式がJIS式丸め込み処理*1をしている ことが挙げらます。このため、あるべき数字のMSに現段階ではなっていない恐れがあるため注意が必要であると頭の片隅に置いておきたいです。しかしながら、MSで順位が決まるというのが今のやり方では稀であるため、影響度が小さいと思われます。

おわりに

今回はスイスドロー方式について考えてみました。申し上げたいことは冒頭に記載した通りです。「昨日の敵は今日の友」であることが重要であることを忘れてはいけず、自身以外の試合に着目しながら大会を進められると一層スイスドロー方式が楽しめるのではないかと思います。

*1:この丸め込み処理だと2.5は2になります。その他、0.5や4.5なども切り捨てます。