急所に当たらずして自己再生を使い続ける上で、加味して検討したい事項がありました。 10万ボルト、冷凍ビーム、火炎放射のような追加効果持ちの技です。瀬戸際の戦いの中、急所はもちろんのこと追加効果を貰うと詰みます。まず、10万ボルトを例にして急所なく麻痺を貰わない確率は下記になります。
回数 | 急所・麻痺がない確率 |
---|---|
1 | 84.023% |
2 | 70.599% |
3 | 59.320% |
4 | 49.843% |
5 | 41.880% |
6 | 35.189% |
7 | 29.567% |
4ターン目で急所もしくは麻痺どちらかを貰う可能性が高いことがわかりました。次のシチュエーションを想定します。
【想定シチュエーション】
先行
・相手を4発で倒せる必中技持ち(25%のダメージ期待値)
・自己再生持ち
・道具なし
後攻
・相手を3発で倒せる10万V持ち(α%のダメージ期待値)
・回復技、道具なし
このとき後攻が持つ攻撃技のダメージ期待率α(>33.3%)によらず先行側は急所か麻痺をもらう可能性が高いことになります。α=33.4の場合はどうなるか下記に示します。
ターン数 | 先行HP |
後攻HP |
備考 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 100.0% | → | 66.6% | 100.0% | → | 75.0% | 共に攻撃 | ||
2 | 66.6% | → | 33.2% | 75.0% | → | 50.0% | 共に攻撃 | ||
3 | 33.2% | → | 83.2% | → | 49.8% | 50.0% | 先行再生、後攻攻撃 | ||
4 | 49.8% | → | 16.4% | 50.0% | → | 25.0% | 共に攻撃 | ||
5 | 16.4% | 50.0% | → | 0% | 先行攻撃で撃墜 |
このとき先行側は4回の攻撃を受けています。つまり、先に述べたように急所または麻痺をもらう可能性の方が高く、いずれのターンで貰っても非常に不利な状況に陥るということは明白です。
高速アッタカーが頻繁に持つアイテムとして、まひなおしの実があります。これを持っていた場合はもちろん1回は麻痺を防ぐことになりますが、これを前提に”2回麻痺”にならない確率を計算してみました。
ターン数 | 麻痺に2回ならない確率 |
---|---|
2 | 99.000% |
3 | 97.300% |
4 | 95.140% |
5 | 92.710% |
6 | 90.159% |
7 | 87.600% |
8 | 85.120% |
9 | 82.781% |
10 | 80.629% |
10%を2回引くというのは中々難しそうです。
これを用いて急所が当たらない・麻痺に2回ならない確率を計算します。
ターン数 | 急所無し・麻痺2回無しの確率 |
---|---|
1 | 0.9335 |
2 | 0.8628 |
3 | 0.7917 |
4 | 0.7227 |
5 | 0.6575 |
6 | 0.5969 |
7 | 0.5415 |
8 | 0.4912 |
9 | 0.4460 |
10 | 0.4055 |
上記により、まひなおしの実を持てば7ターン目までは有利と言えそうです。改めて下記シチュエーションを想定します。
【想定シチュエーション】
先行
・相手を4発で倒せる必中技持ち(25%のダメージ期待値)
・自己再生持ち
・まひなおしの実持ち
後攻
・相手を3発で倒せる10万V持ち(α%のダメージ期待値)
・回復技、道具なし
後攻が持つ攻撃技のダメージ期待率αですが、このときは結論はα>42.8で後攻有利、α≦42.8で先行有利になります。α=42.8でどうなるか下記に示します
ターン数 | 先行HP | 後攻HP | 備考 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 100.0% | → | 57.2% | 100.0% | → | 75.0% | 共に攻撃 | ||
2 | 57.2% | → | 14.4% | 75.0% | → | 50.0% | 共に攻撃 | ||
3 | 14.4% | → | 64.4% | → | 21.6% | 50.0% | 先行再生、後攻攻撃 | ||
4 | 21.6% | → | 71.6% | → | 28.8% | 50.0% | 先行再生、後攻攻撃 | ||
5 | 28.8% | → | 78.8% | → | 36.0% | 50.0% | 先行再生、後攻攻撃 | ||
6 | 36.0% | → | 86.0% | → | 43.2% | 50.0% | 先行再生、後攻攻撃 | ||
7 | 43.2% | → | 0.4% | 50.0% | → | 25.0% | 共に攻撃 | ||
8 | 0.4% | 50.0% | → | 0% | 先行攻撃で撃墜 |
先行側は7回攻撃を受ける中、なんとか勝つシチュエーションになっています。ここではまひなおしの実を持った先手有利という結論にします。
注意点
・乱数を検討していない
・道具を検討していない
→眠る+薄荷を相手した場合も検討したい。
・先行の急所を検討していない
今回覚えておきたいのは下記3点です。
①10ボルトは3ターン目までに麻痺か急所も期待できない確率の方が高い
②先行道具なしは33.4%の10万ボルトを自己再生しながら受けると、3回の攻撃しかチャンスがない可能性が高い
③先行まひなおしの実持ちは42.8%の10万ボルトを自己再生しながら受けると、4回の攻撃チャンスが生まれるはず
このあたりの考えは高速アッタカーのタイマン評価指標に使えるのではないかと思って考えていた次第ですが、シミュレーション回した方がより明確に結果が出そうです。シミュレーションの動かし方を勉強したいと思う今日この頃です。